小鳥たちの旅立ちの準備を終えて

2/18~3/8の間、お店の壁に飾っている小鳥たちのポスターの注文を受け付けました。ご購入いただいた皆さま、本当にありがとうございます。

印刷も終わり、購入してくださった皆さまの日常の中にこのポスターが加わる姿を想像しながら、小鳥たちを送り出す準備を終えました。

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2026年3月現在、ロシア・ウクライナ、中東、アフリカなど、世界各地で深刻な紛争や戦争が継続しています。

利害関係、国家の長期的な戦略、宗教、、、どんな思惑や正義や損得勘定があったとしても、大前提として人道的に越えてはいけない一線というものがあるのは世の中の誰もが知っていて、それでも世界はこんな状態になってしまう。

もはや話し合いでどうにかすることを諦めてしまったのか、それともあらゆるものを凌駕してしまうほどの大義名分や、一部の人間の強欲のせいなのか、本当のところはわかりません。

色々な立場の人たちが口々にSNSなどで持論を展開して、それを見た大勢の人たちが互いに煽ったり煽られたり、達観したり。そんな光景を目の当たりにして何とも言えない暗い気持ちになったり。

できるだけ平和的に解決してほしいと願ってはいるけど、自分たちの意見をぶつけ合ったり、ただただこの状況を憂慮する以外に日々できることがあるはずです。

今の若い世代や子供たち、そしてこれから生まれてくる命が、今より少しでも幸せでいられる世界にするために、ぼくたちができること。

何度も何度も同じようなことばかり言ってつまらない奴だと笑われようが、偽善者ぶっていると陰口を叩かれようが、ぼくはやっぱりできるだけたくさんの人に優しい人でいて欲しいと思っています。

できるだけたくさんの人が、憎悪や疑念の連鎖を、少なくとも自分のところで断ち切れる優しい人でいて欲しい。

できるだけたくさんの人が、負の感情を増幅させるのではなく、ゆっくりとでも良いから温かい光を広げていける人でいて欲しい。

何が本当の優しさかなんて人によって違うんじゃない?って思うかもしれないけど、少なくとも優しくいたいと努力していたり、本当の優しさって何だろうって思い悩んだりしている時点で、人の気持ちを想像したり思いやることができる人なのだと思います。

「優しさ」はたったひとつの正解があるものではないけど、人の気持ちを想像し、思いやりを持って、正解のない優しさについて考え続けること自体が、答えのひとつなのかもしれません。

自分が関わっている人たちを含め、世の中の全ての人はみんな生い立ちも価値観も全く違う人たちです。その人たちはどんなことで笑顔になって、何を不安に思っていて、どうしたら幸せでいられるだろうか。

本当の答えは本人にしかわからないことだけど、そうやって自分なりに想像することこそが、自分自身を起点にしてこの世界をより良くするために実行できる一番確実な方法だと信じています。

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自分以外の人の気持ちを想像するように、eatosのポスターに描いた小鳥たちや、その他の動物や昆虫や植物のことにも思いを巡らせてみると、とても穏やかな気持ちになります。

木から木へ群れで飛び移るメジロたちや、葉の落ちた裸の枝に佇むモズ。よちよち歩きのヒナたちを連れて庭を横切るキジのお母さん。人目につかないところでひっそりと咲いている小さな花も、涼しげな川の音も、空にたなびく雲も、雨の香りを含んだ瑞々しい風も、今この瞬間という時間の雫さえも、全てが響き合いながら平等に存在していて、一瞬一瞬が美しくきらめいていることがどれだけ幸せなことか。

森の中を飛び回る小さな命たちは、何を思い、どんな日々を送っているんだろう。

ポスターの中の小鳥たちが、ふとした瞬間にそんな想像をしてもらえるきっかけになれたなら、そして購入してくださった皆さまの日常にほんの少しの彩りと温もりを加えることができたなら、これ以上嬉しいことはありません。